イズルハ家の教育系体験記

イチコ(新・高1)ニコ(新・小6)オト(大黒柱)二児の母(私)が日々体験したことを教育系を中心に備忘録代わりに記録しています。公開日記のようなものです。気軽に読んでいってください。

小学生だけじゃなく、中高生にも大人にも読んで欲しい児童書『ココロ屋』〜次女の読書記録より〜

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最近の次女ニコ(小3)が読んだ本の中に『ココロ屋』があります。

私も気になったので読んでみたら・・・思いのほか良かった。

なので、ブログに読書記録を残そうと思います。

 

見えない「心」に目を向けた本『ココロ屋』

 

小学3年生の男の子・ひろきくんが主人公。

本当は、そんなつもりはないのに、

友達とケンカしてしまって、いつも先生に怒られて。

「ココロを入れかえなさい!」と言われたので、

もう先生に怒られないように、クラスのみんなに好かれるように、

目の前に現れたココロ屋で、自分のココロを取り替えてみる…というお話。

 

自分が子どもだったら「本当にココロ屋があったら面白そう」

と思うに違いありません。

自分の中には「良いココロ」もあるはずなのに、

大抵、気になるのは「嫌なココロ」の部分ばかり。

 

でも、そんな実際は目に見ることはできない「ココロ」を

この本では言葉に表して、分かりやすいようにして、

挿絵でイラストもつけてイメージしやすいようにしてくれている。

 

自分では、単純でダメなやつ、という「嫌な部分のココロ」が

どうしても目に付いてしまうけれど、

実は『ゆうかんなココロ』『くじけたココロ』

『やさしいココロ』『あたたかいココロ』…など、たくさんあって複雑。

そして体と同じようにココロも成長して変わっていく、という素敵なもの。

自分らしく成長していけばいい、と言われたようなホッとできる本でした。

 

心と心を繋ぐ本『ココロ屋〜つむぎのなやみ〜』

 

ひろきくんと同じクラスの女の子・つむぎちゃんが主人公。

お友達に意地悪されて悔しかったつむぎちゃんが

ココロ屋で『意地悪なココロ』と入れ替えてもらう…という話。

 

前の本で、ひろきくんが

『意地悪なココロが欲しい人なんて、いるんですか』と

疑問に思うシーンがありましたが、

そんな「意地悪なココロ」を真っ先に選んだつむぎちゃん。

その後も、ひろきくんと違って、ネガティブなココロばかり選んでいく。

 

そんなココロ屋にあるココロを自分の中に入れることで、

元々、持っていた自分の心に向き合ったり、

嫌だと思っていた友達の心に目を向けることができるように。

 

例えば大人でも、腹が立ったときなどに

「あの人がこう言ったから悪いんだ!」など、

他人のこと(外)に目が行ってしまって、

自分の心(内)を見失うことってありますよね…。

けれど、それは「嫌なことを言われたように感じてしまうココロ」という

受け止める側の問題である場合も。

つまり、人によって受け止め方が違うこともあるよ、と教えてくれる本。

なかなか気づきにくい自分や他人のココロに光を当てて、

そっと包み込んでくれるような包容力のある本でした。

 

2冊の『ココロ屋』

あとがきに書かれていたのですが、

ひろきくんが主役の1冊目の『ココロ屋』が発行されたのは

東日本大震災が起こった2011年とのこと。

そして、つむぎちゃんが主役の2冊目の『ココロ屋』が書かれたのが

日本でもコロナが広がってしまった2020年。

 

それを読んで、作者さんの中に

ココロが不安定になる時には自分のココロに向き合って欲しい

という思いがあったのかなぁと感じました。

 

震災やコロナ。

大きな出来事があった場合、ココロは不安定になりがちです。

一方、いつもの日常生活の中の出来事でも

ココロが不安定になる時がある。

今、私は、毎日報道される悲惨なニュースに心が消耗されています…。

なので、私としては、小学生向けの児童書ですが、

思春期の中高生や ちょっとお疲れぎみの大人の方にも

『ココロ屋』を読んで欲しいな、と思ったりしました。

 

字の大きさは「やや小さめ」

ページ数は120ページ前後、

挿絵は2〜3ページに1枚程度ありますので

小学3年生向けの本ですが、

もう少しココロが複雑になりがちな3年生以上にもオススメしたい本です。

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